グリーン住宅ポイント制度の対象となる新築住宅①

どんな新築住宅が対象になるの?

制度の概要については、以下の記事で記載しておりますので、まだ読んでいない方は、読んでみてくださいね。

グリーン住宅ポイント制度とは?簡単解説

そして、この記事では、どんな新築住宅が対象になるのかという事について掘り下げて書いてみたいと思います。

新築住宅の購入

基本の場合

対象住宅発行ポイント
①高い省エネ性能等を有する住宅
(認定長期優良住宅、認定低炭素建築物 、性能向上計画認定住宅 、ZEH)
40万Pt/戸
②省エネ基準に適合する住宅
(断熱等級4かつ一次エネ等級4以上を満たす住宅)
30万Pt/戸

特例の場合

・東京圏から移住※1するための住宅
・多子世帯※2が取得する住宅
・三世代同居仕様である住宅※3
・災害リスクが高い区域※4から移住するための住宅
これらの場合は、発行ポイントが以下のように増加します

対象住宅発行ポイント
①高い省エネ性能等を有する住宅
(認定長期優良住宅、認定低炭素建築物 、性能向上計画認定住宅 、ZEH)
100万Pt/戸
②省エネ基準に適合する住宅
(断熱等級4かつ一次エネ等級4以上を満たす住宅)
60万Pt/戸

新築住宅の購入については、上記のようにポイントがもらえます。
それでは、今回は最も多くのポイントを獲得できる①高い省エネ性能等を有する住宅に絞って詳しく見ていきましょう。

認定長期優良住宅とは?

平成21年にスタートした「長期優良住宅認定制度」の基準をクリアし、認定を受けている家が「長期優良住宅」と呼ばれています。

認定基準は以下のとおりです。

大雑把にいうと
・長期に使用するための構造及び設備を有していること
・居住環境等への配慮を行っていること
・一定面積以上の住戸面積を有していること
・維持保全の期間、方法を定めていること
が要件となっています。

細かく見ると以下のとおりです。

1.バリアフリー性
将来のバリアフリーリフォームに対応できるようになっていること

2.可変性
ライフスタイルの変化に応じて間取り変更などが可能になっていること

3.耐震性
極めてまれに発生する地震に対し、継続して住むための改修の容易化を図るため、損傷レベルの低減を図ること(耐震等級2以上または免震建築物など)

4.省エネルギー性
次世代省エネルギー基準に適合するために必要な断熱性能などを確保していること(省エネルギー対策等級4以上)

5.居住環境
良好な景観の形成や、地域おける居住環境の維持・向上に配慮されていること

6.維持保全計画
定期的な点検、補修等に関する計画が策定されていること

7.維持管理・更新の容易性
構造躯体に比べて耐用年数が短い内装や設備について、維持管理を容易に行うために必要な措置が講じられていること

8.劣化対策
数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること(床下空間330mm以上確保、劣化対策等級3相当)

9.住戸面積
一戸建ては75m2以上、少なくとも一つのフロアの床面積が40m2以上あること


さらに細かく見ると…

断熱等性能等級4 だとか、等級や基準値も定められています。

どれくらいの棟数認定されているの?マンションも認定を受けられるの?

下の表をご覧ください。
平成21年からスタートして、毎年10万戸ほど認定されています。
また、マンションも割合的には少ないですが、認定されています。
ですので、マイホームは絶対にマンション!と決めている方は、選択肢が絞られてしまいそうですね。

※平成28年4月より、長期優良住宅の認定は新築だけでなく増改築を行う場合にも認定を取得することが出来るようになりました。つまり、中古住宅でも長期優良住宅の認定を受けることは可能です。しかし、今回は新築住宅の購入がグリーン住宅ポイント制度の対象となっていますので、この点は省略致します。

では、この長期優良住宅認定を受けた住宅は、どのように探すのでしょうか?

下の写真のようにHomesさんやsuumoさんなどの大手住宅情報サイトでは、長期優良住宅で検索をすることができます。
そのため、これを探すのは難しくないと言えそうです。

長期優良住宅のメリットは?

・税金が安くなる!

年末の住宅ローン残高の1%が10年間、所得税と住民税から控除される「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」という制度があります。この最大控除額が、10年間で一般住宅だと400万円のところ、長期優良住宅は500万円となります。100万円も違うんですね。
その他、所得税・登録免許税・不動産取得税・固定資産税でも優遇が受けられます。

・住宅ローンの金利が低くなる!

【フラット35】Sで金利が10年間引き下げられます。
住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して貸し出す【フラット35】という住宅ローン制度があります。この中に、良質な住宅なら、さらに低い金利が一定期間適用される【フラット35】Sというプランがあります。長期優良住宅は、このプランの中でも10年間0.25%金利が引き下げられる金利Aプランが適用されるのです。
一般住宅を購入した場合の住宅ローンと返済総額で比較すると、何百万円も差が付くこともあります。

注意点

既に建物が完成している新築物件(建売)を購入する場合は特に問題はないかと思いますが、注文住宅を建てる場合、着工前に認定されている事が必要です。着工前の申請や完成後の点検などさまざまな手間がかかります。
そのため、当然ですが、コストがかかります。一般的には、認定を受けるために技術審査や認定手数料で5万~6万円程度が目安とされています。
申請に必要な設計内容説明書・各種図面・計算書・その他必要書類(適合書など)をご自身でそろえて申請するという事もできなくはないですが、その手間を考えれば建築士さんや住宅メーカーさんへ依頼することが合理的です。その委託費用も見込んでおく必要がありますね。

また、上記のような多くの項目に対して審査基準をクリアしなければならないため、建築費は1.2~1.3倍程度になると考えられます。

ただし、上記のように税金の面で優遇があったり、今回のグリーン住宅ポイントがもらえる事を考えれば、性能の高い住宅をお買い得価格で手に入れるチャンスと言えるのではないでしょうか。

認定低炭素建築物とは?

認定低炭素建築物とは、建築物における生活や活動に伴って発生する二酸化炭素を抑制するための低炭素化に資する措置が講じられている、市街化区域内等に建築される建築物で、その認定を受けたものです。

日本の「都市」は、人口が集中し、建築物や自 動車に由来して多くの二酸化炭素が排出される地域となっています。
そのため、都市における低炭素化を促進するための取組を進めていくことが急務となっています。
そのことから、建築物の低炭素化等の施策を講じることにより、地域における成功事例を蓄積し、その普及を図ることを目的とした「都市の低炭素化の促進に関する法律」が制定され、平成24年12月に施行されました。
これにより始まったのが認定低炭素建築物です。

イメージとしては、下記図のとおりです。

認定基準は?

①省エネルギー基準を超える省エネルギー性能を持つこと、かつ低炭素化に資する措置を講じていること
②都市の低炭素化の促進に関する基本的な方針に照らし合わせて適切であること
③資金計画が適切なものであること

以上により判断されるようです。

もっとも、新築戸建てで認定低炭素建築物に該当するものを大手不動産情報サイトで検索してみましたが、ヒットするものはほぼ出てきませんでした。
低炭素な街づくりを進めるという目的の法律によって作られた制度なので、都市機能の集約化や公共交通機関の利用促進といったほかの政策と同列的に進行されたため、住宅の制度としては浸透しなかったのではないでしょうか。

メリット

木造住宅を新築するのであれば、条件はこの2つだけです。
以下の表のように、必須事項と選択事項があります。
つまり、簡単に認定低炭素建築物と認めてもらうには、以下の2点をクリアすればOKです。

1、省エネ法で定める省エネルギー基準の一次エネルギー消費量の10%を超える省エネ性能を有すること
2、節水対策をすること(節水便器などの導入)

2については書いてある通りです。
問題は1ですが、実は意外と簡単です。

一次エネルギーとは、身の回りにあるエネルギーの元になるもので、ガソリンであれば原油、都市ガスであれば天然ガスといった、地球上に存在する天然のエネルギーのことをいいます。

そして、断熱材や設備の性能が国の基準を上回っているので、大きなコストや手間をかけなくても省エネルギー性能の基準を満たす家を建てることが可能であり、10%削減することもそれほど大変なことではないのです。

つまり、建売住宅ではなく、注文住宅を新築する際に大きなコストをかけずに、グリーン住宅ポイントを獲得することができるという点がこの認定低炭素建築物であると言えます。
注文住宅を新築したいという人は要チェックですね!

性能向上計画認定住宅とは?

建築物エネルギー消費性能向上計画の認定が誘導基準に適合していることの認定を受けた住宅です。

これは、建築物におけるエネルギーの消費量が著しく増加していることに鑑み、建築物の省エネ性能の向上を図るための制度として始まりました。

認定基準

①当該申請に係る建築物のエネルギー消費性能が、省エネ基準を超え、かつ、建築物のエネルギー消費性能の向上の一層の促進のために誘導すべき経済産業省令・国土交通省令で定める基準に適合するものであること。
②建築物エネルギー消費性能向上計画に記載された事項が基本方針に照らして適切であること。
③資金計画がエネルギー消費性能の向上のための建築物の新築等を確実に遂行するため適切なものであること。

※性能向上計画認定住宅の認定基準は、「外皮基準」と「一次エネルギー消費量基準」です。低炭素住宅と異なり「低炭素化対策」は設定されていません。

メリット
・容積率の緩和


容積率等の特例を受けることができます。
建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、性能向上計画認定に係る基準に適合さ
せるための措置をとることにより通常の建築物の床面積を超えることとなる場合における政令
で定める床面積(省エネ性能向上のための設備について、通常の建築物の床面積を超える部分
(建築物の延べ面積の 10%を上限)。)は算入しないことができる。

例えば、室内に蓄電池設備を設置した場合に、その部分の面積は容積率の計算をする際に参入しなくてもよいという事です。
省エネ性能向上のための設備を設置したばっかりに狭い家しか建てられなかったというのは、残念ですよね。

・住宅ローンでの金利優遇[フラット35S(金利Aプラン)の対象となります]

この点は、上記の住宅と同様ですね。

このようにメリットは少ないと言えるでしょう。
ただし、上記の住宅より基準を満たすためのコストが低いので、グリーン住宅ポイントの獲得を目的とするなら当該住宅もありかもしれませんね。

もっとも、この性能向上計画認定住宅として売りに出されている新築物件は、大手不動産情報サイトでは見つけることができませんでした。
そのため、注文住宅を新築する場合にコストを掛けず、グリーン住宅ポイントを受け取りたいという方向けかもしれませんね。

ZEH住宅とは?

ゼッチ住宅と読みます。

ZEH(ゼッチ)とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略。ひと言で言えば「使うエネルギー≦創るエネルギー」になる住宅を指します。ZEHとして認められると補助金を受ける制度が2020年度にあったことから、上記の各住宅よりは知名度が高いのではないでしょうか。

どのような住宅がZEH住宅と言える?

ZEHに必要なのは「断熱」「省エネ」「創エネ」の3つ

ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの特徴を表した図:[高断熱でエネルギーを極力必要としない(夏は涼しく、冬は暖かい住宅)]、[高性能設備でエネルギーを上手に使う]、[(太陽光発電などにより)エネルギーを創る]

ZEHには種類があります

(1)
●ZEH
「断熱」+「省エネ」による省エネルギー率:20%以上
「創エネ」(再生可能エネルギー)を含む省エネ率:100%以上

●Nearly ZEH(ニアリー ゼッチ)/補助金対象は寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る(※)
「断熱」+「省エネ」による省エネルギー率:20%以上
「創エネ」(再生可能エネルギー)を含む省エネ率:75%以上

(2)
●ZEH Oriented(ゼッチ オリエンテッド)/補助金対象は都市部狭小地の二階建て以上に限る
「断熱」+「省エネ」による省エネルギー率:20%以上
「創エネ」(再生可能エネルギー)を含む省エネ率:再生エネルギーを導入しなくてもいい

都市部狭小地(北側斜線制限の対象となる用途地域(第一種及び第二種低層住宅専用地域並びに第一種及び第二種中高層専用地域)等であって敷地面積が85m2未満である土地。但し、住宅が平屋建ての場合は除く)に建築される場合に限る。

都市部の狭小地で、太陽光発電システムを備えてもあまり発電量が見込めない住宅でも、太陽光発電以外の要件を満たしていればZEHとして認めるというもの。
総エネ不要

(3)
●ZEH +(ゼッチ プラス)
「断熱」+「省エネ」による省エネルギー率:25%以上
「創エネ」(再生可能エネルギー)を含む省エネ率:100%以上
さらに以下の(a)~(c)より2項目以上をクリア
(a)断熱性能の更なる強化
(b)HEMSにより太陽光発電等の発電量を把握し、住宅内の冷暖房、給湯設備等を制御可能
(c)太陽光発電など再生可能エネルギーシステムより電気自動車等に充電可能

●Nearly ZEH +(ニアリー ゼッチ プラス)/補助金対象は寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る(※)

「断熱」+「省エネ」による省エネルギー率:25%以上
「創エネ」(再生可能エネルギー)を含む省エネ率:75%以上
さらに以下の(a)~(c)より2項目以上をクリア
(a)断熱性能の更なる強化
(b)HEMSにより太陽光発電等の発電量を把握し、住宅内の冷暖房、給湯設備等を制御可能
(c)太陽光発電など再生可能エネルギーシステムより電気自動車等に充電可能

細かくなりましたが、ざっくり言うと(3)が最も高性能です。
「断熱」と「省エネ」によるエネルギーの削減率は、他が20%以上なのに対して25%と高く定められています。「Nearly(ニアリー)」がつくNearly ZEHやNearly ZEH +は、寒冷地など太陽光による発電量が不利なエリアでも、緩和した太陽光発電の要件を満たしていればZEHとして認めるというものです。

注意点

「使うエネルギー≦創るエネルギー」になるZEH。ですが、必ず光熱費がタダになるわけではありません。
ゼロ以下になるのは「エネルギー」であって「電気代」ではありません。
とはいえ、実際には光熱費がかなり抑えられるだけでなく、光熱費の収支では黒字になるZEHが多いようです。
実際に年間で220,000円の電気代の節約になったという方もいるようです。

グリーン住宅ポイント制度との関係で言うと、他の補助金との併用は不可となっておりますので、従来のZEH支援事業での補助金と重ねて受領することはできません。

当然高性能な設備を設置したり、高断熱・高気密の部材を使うため、導入コストがかかります。

また、太陽光発電機の設置との関係で屋根の形状や向きが自由に選べない可能性があります。

メリット

地球温暖化対策として、経済産業省では、「2020年までにハウスメーカー等の建築する注文戸建住宅の過半数でZEHを実現する」という政府目標の達成に向け、課題と対応策を整理した「ZEHロードマップ」を関係省庁等と共に策定(2015年12月)し、当該ロードマップに基づき普及に向けた取り組みを行っています。
ここまで国が力を入れているのであれば、ZEHが今後の主流になる可能性が高いですね。
という事は、家のメンテナンスをするにしても、取り扱い業者やメーカも多いことでしょうし安心ですね。

集合住宅におけるZEHの定義のあり方、その普及に向けたロードマップ等を検討するため、2017年9月に集合住宅におけるZEHロードマップ検討委員会(以下、集合ZEH委員会)を設置し、検討結果についてとりまとめを行い、2018年5月に公表しました。ということは、マンションでもZEHが増えて来そうですね。

その他にも、zeh住宅は建物の断熱性は高いので、冷暖房をほとんど使わなくても快適に過ごせる。地震・災害に強い。
太陽光発電や蓄電システムを自宅に持っているので、万が一の災害のときに電気やガスなどのインフラ設備がダウンしても、影響を受けないといったメリットがあります。

ZEH住宅ってどうやって探すの?

大手不動産情報サイトで検索してみましたが、ZEH住宅を売りにしている新築戸建ては30件程度でした。
なので、探しているエリアで新築のZEH住宅が見つかる可能性は非常に低いでしょう。
やはり、建築コストが高いので、建て売り業者さんもリスクが高くて取組みにくいですよね。

なので、ZEH住宅なら注文住宅を新築するという選択が現実的かもしれません。
しかし、高い技術も必要なようで、どこの工務店さんでも建てられるというものではないようです。
ZEHビルダーという認定業者を検索できます。
https://sii.or.jp/zeh/builder/search


まとめ

新築の建て売りを狙うなら、性能も良くて流通量も多い認定長期優良住宅が良いでしょう。

注文住宅を新築する場合でコスパ良くグリーン住宅ポイントを獲得するのであれば、認定低炭素建築物性能向上計画認定住宅がお勧めです。

長く快適に安心して住むことを重視して注文住宅を新築するのであれば、ZEH住宅

このような選択になるのではないでしょうか。

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